1) 統合失調症 統合失調症(精神分裂病)患者さんの中には、病気が完全に治らないために、社会に復帰できない方が多いようですが、これは現実の問題です。 しかし、この問題は、統合失調症に対する現代医学・現代薬学の観察法・治療法に、その原因があります。当然なことかもしれませんが、もし、観察法や治療法に問題があれば、それらを変えれば解決できるでしょう。また、観察法や治療法が正しければ、画期的な治療効果が期待できるのではないでしょうか。 Eden療法は、これまで科学的に明らかにされてきた脳に関する理論と、既成の精神病治療法との間に、さまざまな矛盾を見つけだしています。そして、この矛盾をふまえたうえで、Eden療法の独自的な治療法を研究してきました。 統合失調症をはじめ、さまざまな精神病の治療にあたって、本当に重要なのは、その症状を生みだしている脳細胞に、一体どんなことが起きているのか、何が間違っているのかということです。 2) 統合失調症とフロイトの精神分析 フロイトは、オーストリアの神経科のお医者さんでしたが、およそ100年前、「精神分析」という新しい概念で、精神病の原因を科学的に解明しようと努力した人で、実際に、精神分析という方法を用いて、多くの患者さんの治療を試みました。 しかし、精神分析による治療は、そんなに易しいものではありませんでした。フロイトは生涯、精神病の原因、つまり、脳の気質的、または機能的病変の原因を探しだす努力をして、将来、必ず原因の判明する日が来ると信じていましたが、精神分析という方法では、実際に効果があがらなかったということは、その方法に限界があったことを、自ら認めたでしょう。 現在から100年前のフロイトの業績を評価しようとする気はありません。フロイトの時代といえば、脳の機能的変化に対する観察が、十分にできるはずもない時代でしたし、さらに気質的な病変というものについて、人々が理解するどころか、そういったものを推測することさえ不可能な時代でだったでしょう。 もちろん、当時は現在のように、フロイトの研究課題と関連する細胞科学や、ニューロンによる情報信号伝達システム、また、生化学や脳の解剖学的知識、これらの知識をベースにした脳細胞の機能などについては、何も知らなかったでしょう。さらに、脳細胞が何を原料にして、何を作りだしているのか、何かを合成すると同時に、どんなものを、どのように分解・排出するかということについても、いかなる研究資料がなかったです。 フロイトの精神分析は、今日においても、患者さんの心理状態を把握したり、心理療法をほどこしたりする時に応用されています。 しかし、いくら患者さんの精神状況、心理状態が明らかになったとしても、その病的な精神状況、心理状態をもたらした脳細胞の物質的な環境のゆがみは、何も変化しないのです。 この脳細胞の物質的な環境を根本的に変化させるというのが、Eden療法による治療法です。 患者さんの異常な精神状況、心理状態は、細胞の物質環境に異変が起こって、情報信号伝達機能に障害が生じた結果なので、その根本的な原因である物質環境の問題点を把握した上で、問題点を解決し、それによって、信号伝達障害をとり除きさえすれば、正常な状態に回復するわけです。 細胞の立場からみれば、 心理療法は物理療法であり、脳神経細胞に多少の生化学的な変化をもたらしはしますが、脳細胞が必要として必ず合成しなければならない物質の原料を供給することではないでしょう。また、老廃物の分解に必要な酵素を供給することもできないのです。 例えば、自動車のエンジンの動きをよくするためには、オクタン価の高いガソリンを使うとか、こまめに潤滑油を交換したりするのですが、こうした物質的な面を無視して、ただエンジンを動かしつづけたとしたら、エンジンは故障してしまうでしょう。 脳神経細胞も同じ原理です。 脳細胞が必要とする原料を無視して、心理療法だけ行なって病気を治そうとする現代医学の方法は、病気を悪化させる可能性があります。 細胞に必要な物質面を考えずに、脳細胞を使うように強要するのが心理療法ではないでしょうか。ひどい躁うつ病や統合失調症患者さんに、長期間にわたる心理療法をほどこしたとすると、その患者さんの脳細胞は、おそらく潤滑油の与えられないエンジンと同じように調子が悪くなる恐れがあります。 心理療法には、100年前のフロイトの考え方であり、限界があります。今、この限界を乗り越えなければなりません。 フロイトの時代にはなかったさまざまな科学的な成果が存在しているので、それらの理論を応用すると、限界は乗り越えることができます。つまり、それがEden療法なのです。 現在、機能的な精神病の大部分と、脳神経障害症候群、うつ、躁うつ、パニック障害、強迫症、社会恐怖、児童の過剰運動症、勉強障害、自閉症といった病気を、合理的で自然な方法を用いて、根本的に治療する技術が開発されています。 3) 脳細胞及び神経細胞の信号伝達機能 脳細胞や神経系細胞の主な機能は色んな信号を伝達することです。脳細胞と脳細胞、または脳細胞と自律神経細胞、末梢のセンス細胞の間でお互いに信号を伝達し、受け付けて処理することは間違いない事実です。 20世紀後半から、多くの科学者はこのような信号伝達方式、またその信号伝達を邪魔するものに対して、細胞科学的な面にだいぶ明らかにしました。その発見を基にした分子生物学も遺伝子まで再組み合わせることができました。 脳神経細胞とすべての細胞は、細胞膜のスイッチを通じて一次的に信号を取り交わして、その信号はすぐ該当細胞内へ伝達して、生命維持に必要な蛋白質を合成、分解します。ところで、神経回路網は一つのネットワークなので、その中にただ一つの細胞が故障しても、その回路網全体が連鎖影響を受けるようになっています。 ですから、神経系の信号伝逹機能を正常に回復させるためには、非正常的に変わった脳細胞と神経細胞から元気な状態で戻さなければならないでしょう。身体を構成している他の細胞と同じように、脳細胞を含んだ神経細胞も、細胞の分子的なバランスが維持される時、その機能をしますが、ここに使われるのが栄養素です。それは、細胞内の分子的なバランスを成すために必要な物は栄養素だけだからです。 4) Eden療法的な治療 我々はうつや躁うつ、強迫症、統合失調症、幻聴、幻視などの精神病気を脳細胞の信号伝達障害という点からもう一度考えて見なければなりません。 全ての科学の発展は仮説から出発します。 ところで、原因治療において、フロイトの精神分析の接近や現代の薬物療法は仮説も論理的な根拠がないようです。ですから、実際にその治療効果がないかもしれません。 脳細胞や体は、単一体系ではありません。みんな有機的に結合された複雑系です。複雑系に問題が発生したことを、単一要素一つに変更を与えて、その問題を解決しようとすることは接近方法から間違っています。複雑系は複雑系に合う方法を要求します。複雑系である脳神経回路網に要求しているのを広く含むのがEden療法です。 Eden療法の成功治療は次の仮説から始まりました。 1. 脳細胞には異物が簡単に入らないとしたら、脳細胞の機能的な異常は遺伝的な傾向より、栄養素の減少症にあるのではないか。 2. ストレスによって、脳細胞に疲れ物質の濃度が増加して、それがすぐ分解、排出できなくて、老廃物が積もればどうなるか。また、その老廃物は脳細胞の間に信号伝達を邪魔しているのではないか。 3. 脳細胞は他の器官と違って、独立的なエネルギー原を使い、免疫体系を持って、独立的な代謝機能をしています。この独立体系の維持に使われる栄養素は主にどのようなものか、これによってもっと多く要求される栄養素があるのではないか。 この三つの仮説から、脳細胞が一つの複雑界として必要とするのは何かということを考えました。それから機能的な精神疾患は脳細胞に特異性必須栄養素のク少症が原因だと判断し、各精神疾患に適用したら、驚くほど効果がありました。 統合失調症の治療 Eden療法的な治療は次のようです。 1. 医者さんの診断の上、既存の症状緩和剤を投与します。コントロールができない場合は、 しばらく入院治療します。退院後、家で療養する時は2 ? 7番の事項に従います。 2. 個人の基礎体力と現在の健康状態を考えて、特に脳細胞特異性の栄養素を中心にバランスよく投与します。人それぞれの体重、飲酒、喫煙、ストレス環境、運動有無、体質的な問題点、他の疾患の有無、食餌習慣などを参考して栄養処方を受けます。 3. 患者さんがある程度回復して、「マインドコントロール」ができる状態になったら、家族や周りの方の協力と共に、生活習慣の変化を誘導します。生活習慣は思考と行動に分けて施行します。この時、「自己暗示」などの心理的な方法が効果的です。この段階では患者さんに思考の習慣について十分に理解させて訓練するようにします。 4. 状態の回復によって、症状緩和剤をだんだん減らしていきます。 5. Eden療法の栄養処方も、約1-2ヶ月服用してから止めます。 6. 完全に治った後、自分に必要な栄養剤を2-3種くらい服用します。 7. 再発を防ぐため、過労とストレスが強くなった時には、栄養剤の量を増やして十分に休むようにします。 最後の段階として、患者さんに「脳神経細胞も無理して使うと問題が起こる」という事実を納得させて、病気に予防できるようにします。「事前徴候」が現れたら、すぐ栄養剤を供給して休むことを頼みます。 事前徴候にはそれぞれの違いがありますが、過労した後、疲れがひどくなったり、何日間続いて不眠で苦しんだり、唇の乾燥感や口内炎などが発生したりする症状がよく見られます。また意欲が落ちたり、色んな考えが次々と浮かんだりして、体質的にある症状がよく発生する恐れがあります。 上の現状は脳神経細胞が突然異常病勢を起こるのではなく、末梢、自律神経体系と関連ある細胞集団の異常が先に起こった後、脳神経に異常が生ずるからです。このような徴候は人それぞれ違いますが、ほとんど「栄養素の減少症」と関係があります。 お勧めのEden療法 家族へ 1. 保護者は患者さんの状態をできるだけ理解し、最高の薬は患者さんに対する深い愛だということを肝に銘じなければなりません。 2. 患者さんが理にあわない主張をしても、無視しないで患者さんの主張が当たると認めてあげることが大切です。患者さんに私利に当たる言行を言うように強要するとか、患者さんを非人格的に対することは禁物です。 患者さんへ 2.ビタミンB複合剤を、毎日2-3回、4-6錠、服用しましょう。 3.ジョギング、縄跳びなど、1日に5分以上、休み時間を利用して、少し喘ぐ酸素運動をしましょう。 4.肉類は、できるだけ避けましょう。 5.疲れを感じた時は、ビタミンB複合剤を2-3錠飲んで、ゆっくり休みましょう。 6.標準体重は維持しましょう。 7.お酒とたばこは控えましょう。(自己暗示方法の利用) 8.加工食品類は禁物、また偏食しないようにしましょう。 9.なるべく玄米食に切り替えましょう。 10.むやみに漢方薬や健康食品をとることはやめましょう。
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